新NISAも始まり、日本株のマーケットも活発になってきましたね。こうなる以前から、アクティブファンドで好成績を上げてきたファンドマネジャーの投資手法はとても参考になります。
「投資先を選ぶ基準:アクティブ運用の戦略と視点」
「良い企業に投資すること」の限界
株式市場におけるアクティブ運用は、多くの投資家にとって重要な課題である。その中でも、「良い企業に投資してずっと保有し続ける」というスタイルが王道とされている。このアプローチでは、世界的に通用する技術を持った企業、高い収益力を持ち、他社の参入が困難な企業への投資を重視する。これらの企業は、景気の変動に関わらず一定の利益を生み出す能力を持っているため、投資家にとって魅力的な選択肢となる。
しかし、この方法には限界も存在する。組み入れ銘柄が似通ってしまい、他のアクティブファンドと似たようなパフォーマンスになりがちであるため、他のファンドとの競争に勝つためには、より独自のアプローチが求められる。
他のファンドとの差別化に向けた投資戦略の視点
その解決策として、伸びしろのある企業への投資が挙げられる。成長の余地がほぼない企業であっても、経営者の交代、大株主の変更、世代交代などの変化により、急激に成長する可能性がある。株価は企業の変化に強く反応するため、利益の変化率の大きさは株価にとって重要な要素である。
投資先を選ぶ際、変化率だけでなく、「認識ギャップ(意外さ)」も重要な要素である。想像もできないような変化が現実化した際、多くの投資家は慌てて買いに動く。認識ギャップが大きいほど、この傾向は強まる。
さらに、投資戦略を練る上で、「循環と相対」に着目することが重要である。過去の歴史を振り返り、様々な投資アイデアを考えることで、変化率の高い銘柄や認識ギャップの大きい銘柄を見つけ出すことができる。
以上の点を踏まえると、株式のアクティブ運用においては、単に「良い企業」に投資するだけでなく、変化率、循環、成長性を考慮した独自の判断が求められることが分かる。投資は常に変動し、新しいチャンスが生まれる市場であるため、柔軟かつ戦略的なアプローチが成功の鍵となる。
言われれば重要とは思うけど、実際に整理してみると明確になりますね!
おわりに
この本を読むと以下のようなことが得られます。
- 実践的な投資アプローチの提供
- この本は、一般的な投資戦略を超えて、具体的で実践的なアプローチを提供している点が魅力的です。特に変化率、循環、成長性といった要素を重視することで、投資家にとって新しい視点を提供しています。
- 市場の動きに対する深い洞察
- 著者は株式市場の循環的な性質と相対的な動きに着目しており、これらの洞察により新たな気づきが得られます。市場の潮目がどのように変わるかを理解することは、長期的な成功に不可欠です。
- 柔軟性と革新的な思考の重要性
- 現代の株式市場は常に変動しており、この本は柔軟性と革新的な思考を持つことの重要性を強調しています。PERの値に目を向けるだけでなく、逆の発想でその状況を引き起こしている背景を知りながら、見定める力を醸成する。また特に急速に変化する市場環境において、投資家が常にアップデートされた戦略を持つことの重要性を示しています。
投資初心者に向けた13の心得も指南してくれ、株式投資に対する基本の考え方が詰め込まれていますので、おすすめです!