はじめに
投資の世界に足を踏み入れることは、誰にとっても新しい挑戦の始まりです。少し大げさに考えれば、株式投資は、単に株を買って保有すること以上の意味を持ちます。それは、そのビジネスの一部を所有することを意味し、そのビジネスの未来に投資することを意味します。
小学校から中学校の義務教育、そして高校と勉強についてはかなり一生懸命詰め込みますが、お金や投資についてはほとんど学ぶ機会がないのが実態で、多くの人は、投資に関して「十分な知識がない」「資金が不足している」という理由で躊躇してしまいます。しかし、重要なのは、現在の知識や財務状況に関わらず、始める勇気を持つことです。偉大な投資家たちも、最初は初心者でした。彼らの成功の秘訣は、学び続け、経験を積むことにありました。今は小額から投資ができるようになってきていますし、インターネットで気軽に始められるプランも増えてきました。もちろん、無理して資産をなくしてしまうことは絶対に避けるべきですが、手堅く始めるやり方で開始して、徐々に自分のやり方を身に着けていければ、将来に向けた備えにつながるはずです。この記事ではこれから投資を始めようと思っている方、これから本格的に投資を学ぼうと思っている方に少しでも役に立つ情報をお伝えできればと思っております。
投資を始めるにあたりまず初めに認識しておくべきこと
- 待つ必要なし・まずはやってみる: 投資を始める第一歩は、あなたの状況に応じてフレキシブルに開始するることができます。最初は小さな一歩からでも構いません。大切なのは、始めることです。投資はリスクの高いもの、投資をやったら資産がなくなった、という話も一昔前は噂レベルで聞きましたが、よほどリスクの高い（倒産するかしないか分からないハイリスクハイリターンな）会社に投資しない限り、資産が半分になるとか、ゼロになるとか言うことはありません。まずは手堅い会社に小額から始めるというのでも十分です。
- 知識と経験の積み重ね: 基本的なルールというのは存在しますが、投資の世界は絶えず変化し、学び続ける必要があります。最初は何もわからなくても、時間をかけて学び、経験を積んでいけば、自信と知識が手に入ります。自分は経済の勉強をしたことがないから、数学が得意じゃないから、MBAをもっていないから、というのは気にしなくて大丈夫です。短期で収益を上げるデートレーダの人は様々なテクニックを使いながら日々リスクと闘いながら投資を行っていますが、中長期的な資産運用を目的とされている方は特に多くの知識やテクニックを学ばなくても投資で成功している方は多くいます。
- リスクとの向き合い方: とはいえ、すべての投資にはリスクが伴います。しかし、知識と経験があれば、リスクを理解し、適切に管理することができます。何をリスクとするかはその人の考え方ではありますが、絶対的な資産が減る（残高が減る）というのは一番わかりやすいリスクです。どの銘柄に投資するか、いつのタイミングで投資するか、いつのタイミングで決済するか、どのように分散投資するか、など基本的な知識と、少しずつの経験があればそのリスクは着実に減らすことができます。はじめは小額から、そして、万が一その企業がつぶれて価値がゼロになってしまっても自分や家族の生活を脅かさない程度の余剰のお金で投資を始めることをおすすめします。そんな余剰はない！っていう方もいるかもしれませんが、今は1株から投資ができるサービスもあるので一回飲み会を我慢すれば投資ができますので、そのようなやり方も考えてみてください。
投資は一夜にして成功するものではありません。株式投資において成功するためには、継続的な学習と忍耐が必要です。始めの一歩を踏み出し、投資の基礎を学び、じっくりと市場の動きやビジネスを理解することにも目を向けながら、焦らずゆっくり始めましょう。
投資に関する信頼できる情報源の重要性
投資において、正しい知識と情報は非常に重要です。しかし、インターネット上には正確でない情報や誤ったアドバイスが溢れています。そのため、投資についての信頼できる情報源を見つけることが、成功への鍵となります。
情報源の選び方
- 専門家の意見を参考にする: 投資の専門家や成功した投資家から学ぶことは、非常に有益です。彼らの経験や知識は、実際の投資判断に役立つ情報源となります。ツイッターやブログ（これもブログか！！）などは専門家じゃない人が書いている場合も多いですし、仮に成功している人でもたまたま成功した経験を話している場合もあります。本屋やアマゾンにも多くの投資の本が売ってたり、ユーチューブやTikTokでも様々な配信をしていて私も参考にしていますが、中には必ずしも一般の人がやって何とかなるような内容でないものも多く存在すると感じています。ただ始めたばかりだと何が正しいのか何が正しくないのか、よくわかりませんよね。まずは投資関係の雑誌（ダイアモンドザイとか日経マネー）などは読みやすいですし、あとは登録している証券会社が定期的に出しているコラムやノウハウのサイトなどを参考にするとよいかなと思います。（ただし、いずれに場合も特定の銘柄の特集や専門家の株価予想・展望を信じすぎてはダメです！私も痛い目にあったこともありますので・・・あくまで手法や考え方を学ぶという観点で見た方が良いと思います）
- 多角的な視点を持つ: 一つの情報源だけに依存せず、さまざまな視点から情報を集めることが重要です。市場の動向、経済状況、特定の産業や会社に関する分析など、多様な情報を総合的に考慮することが大切です。ただ、これは慣れてきてからじゃないと難しいのではじめは多様な情報を見ることを意識するだけでよいと思います。
賢く投資できるようになるためには
改めてになりますが投資において最も重要なのは、正しい知識と情報を持ち、それを活用することです。信頼できる情報源を利用して基礎知識を構築し、賢明な投資判断を行いましょう。信頼できる情報源がどれかを判断するのが難しければ、ネット検索するのではなく、証券会社から得られる情報、投資関係で読まれている雑誌とその中で紹介されているブログ記事や専用サイトにアクセスして知識を得るとよいと思います。
株式投資の基礎：成功へのポイント
株式投資を理解し、成功するためには、いくつかのおさえておくべき基本的なポイントを理解することが不可欠です。これらのポイントはその企業が投資をすべきかどうかを判断する上で重要になってきます。
投資にあたりおさえておくべき基本的なポイント
投資の基本を学ぶ過程で、特に株式投資において重要なのは、以下の４つのシンプルな考え方です。
- 投資する企業のビジネスを理解する: 株式とは、事業の一部を表します。成功する投資家になるためには、まずその事業を理解することが必要です。ただ、いきなりここで企業の有価証券報告書などを見る必要はありません（もちろん、見るに越したことはないですが）。まずは、その会社がどんな業界でどんな商品やサービスをどこの地域で展開しているのか、というのを理解するだけでもいいと思います。今もなおIT業界は成長し続けていますし、その中でも半導体は引く手あまたです。日本は人口もこれから減っていき市場は縮小していく可能性がありますが、未だ米国や中国、インドは伸びると考えられます。基本的には伸びる市場で伸びる商品・サービスを展開しているか否か、そのあたりは抑えておくとよいと思います。
- 競争優位性の有無・差別化要素: 可能であればその企業の事業が競合する企業と比べて優れた技術や販売能力、シェアを持っているかなどを確認します。これは事業の持続可能性と成長に影響を与えます。こういった情報はすべての企業に関してすぐに調べられることではないことも多く、また一つの企業とは言え、大企業の多くの場合様々な事業を抱えているということもあり、競合優位性をどの事業で考えればいいかなど迷うことも多々あります。簡単に調べるにはYahooファイナンスには企業に関する様々な情報が載っていますし、また前述した証券会社のメンバーホームページには個々の企業の検索と情報を豊富に載せている場合が多いので、まずはメンバー登録してみることをおすすめします（通常は無料ですので）。
- CEO・経営陣の評価: 信頼できるCEOがその会社を運営しているかどうかを確認します。CEOの能力と倫理観は、事業の将来に大きく影響します。特に海外の企業においてはこの要素が会社の評価に影響します。日本の企業はというと、それほど関係ない場合がありますが、何か不祥事が起こったときなどの対応が悪い社長だったりすると、株価は大きく影響しますので、株主総会などで話しっぷりを見る機会があれば見ておいてもいいかもしれません。
- 企業価値評価とセーフティマージン: 投資対象となる企業の真の価値を把握し、適切な安全マージンを考慮して投資を行います。企業価値を示す指標はいくつかありますが、その企業の株価が割高か割安かを見極める一つの指標としてPE比率というものがあります。この指標については別の記事で書いているのでご参考にしてください。
これらのポイントをおさえることで、その企業に本当に投資すべきかどうかを判断する材料になります。ただし、すべてを完璧に調べてから投資するといつまでたっても投資できなくなってしまうので、まずは大まかに理解をしながら、様々な投資家のコメントやポートフォリオも参考にしながら、自分がどの株式に投資すべきかを判断してください。
初心者の心：投資に関する継続的な学習の重要性
投資を長期的に続け成功に導くためには、常に初心者の心を持つことは非常に重要です。この心構えは、継続的な学習において大切です。逆に言うと、何となくわかったつもりになって自信過剰になってしまうのは大きなリスクを伴います。投資の世界は奥が深いです。常にフレッシュな目で見て、新たな学びを吸収する姿勢を持つことが重要と思っています。私も日々勉強です！
初心者の心とは
- 無意識の無能: 初めての経験で、自分が何を知らないかもわからない状態。この段階では、新しいことに挑戦する楽しみを味わうことができます。ドキドキわくわく。ビギナーズラックもあり、多くの希望と期待を抱く時期。
- 意識的無能: 学び始めると、自分が何を知らないかを意識し始める段階。この時期はチャレンジを伴い、時にはフラストレーションを感じることもありますが、成長の機会です。やっている内に何を知らなければいけないかもわかってくるので、この段階で自ら手を動かして勉強することが重要です。
- 意識的能力: 学習を進めると、集中すれば上手くいく段階になります。この段階では、自信過剰と失敗の恐れの間で揺れ動くことがあります。ただ、失敗は悪いことではありません。資産が大きく目減りしてしまい、一発退場にならない程度の失敗はしてみるといいと思います。
- 無意識の能力: 最終的には、自然と物事がうまくいくようになります。スポーツで言う「ゾーン」に入る状態です。この状況は入ったことがないのでわかりませんが、ただ、日常で得られる情報が株価にどう影響するかを無意識のうちに考えられるようにはなってきていると思います。また企業の良し悪しも自然にポイントをおさえてみることができるので、どこに投資するのがよさそうかというのが感覚的にわかるようになります。
投資についての繰り返し学習の重要性
投資の世界では、これらの学習段階を経ることで、感情をコントロールし、楽しみながら投資を学ぶことができます。初心者の心を持ち続けることで、プレッシャーや予期せぬ市場の変動に対しても冷静に対応することが可能になります。勉強を止めることなく、一日少しでも様々な情報に触れて、投資について無意識のうちに考えられるようになると次第に結果につながってくると思います。
感情のコントロール
投資を行う際、特に重要なのが感情的な側面の管理です。株式投資には、思った方向とは反対に動く現象がたびたびあります。これを理解しそうなった場合に感情をコントロールすることが、賢明な投資家になるための鍵となります。
思いと反対に動くことの理解とそのときの対処法
- 感情と株の現象: 株を買うとすぐに価格が下がり、買わないと価格が上がるという現象です。これは、市場の不確実性と感情の波によって生じます。これは避けようがありませんので、何とかしようと思わないことです。避けることに尽力するのではなく、そうなることは当たり前と理解した上で、いかに冷静になって次のアクションを取るかというのが重要です。
- 感情のコントロール: 投資においては、感情をコントロールすることが必須です。恐怖や欲に訴えた意思決定をしていると、たまたま成功することはあるかもしれませんが、長期的にプラスを得ることは難しくなります。
- ルールベースの投資: 投資判断を下す際には、明確なルールや基準に基づくことが重要です。ルールに従うことで、感情に左右されることなく、一貫した判断が可能になります。ただ、初めはこのルールを決めるのも、そのルールに忠実、または臨機応変に対応するのは簡単なことではありません。徐々に勉強、経験を積みながら、自分なりのルールを作るとして、まずは当面は気長に構えて、短期的な変動は気にせず売買の意思決定に影響しない、というルールから始めるというのもいいかもしれません。
投資をライフスタイルに組み込む方法
投資を日常生活で意識して実施していくことは、持続可能な投資戦略を確立する上で重要です。これにより、忙しい日々の中でも、投資に必要な時間を確保し、継続的な学習と成長を促進することができます。
投資活動の日常への統合
- 定期的な学習時間の設定: 週に数回、投資の学習や市場分析のための時間を設けることが効果的です。これにより、最新の情報をキャッチアップし、知識を更新することができます。私も今でも一日３０分は投資の勉強のために、雑誌を読んだり、ユーチューブを見たりしています。
- 持続可能な習慣の形成: 投資活動を日々の習慣にすることで、ストレスなく継続することが可能になります。例えば、毎朝のニュースチェックや、週末の分析時間などを設定することが有効です。これも習慣化すればそれほど大変にはなりませんので、ぜひ継続してみてください。
- リラックスして投資する: 投資は、急ぐものではありません。ルールに従いながら、落ち着いて投資判断を下すことが大切です。上の章でもお話ししましたが、株式投資は中長期的な視点での持続的な成長を考えないと、目先では痛い目にあいます。焦らず、じっくりと忍耐力をもって投資に臨んでください。
成功への長期的なアプローチ
投資をライフスタイルの一部として統合することで、ストレスを減らしながら、長期的な成功を目指すことができます。ストレスや焦りは正確な判断力を鈍らせます。うまく感情をコントロールするためにもできるだけ株式投資を日常の活動として位置づけられるように心がけてください。
投資においては忍耐が重要
株式投資において重要なのは忍耐です。市場は常に変動します。急激に上がったり急激に下がったり、毎日見ているとそのジェットコースターのような変動に心が揺らぎます。投資においては、短期的な動きに左右されることなく、長期的な視野で投資判断を下すことが重要になります。
がまんがもたらす利益
- 市場の変動への対応: 投資先の企業の株価が下がり含み損を抱えて売れなくなってしまうことを塩漬けと言いますが、逆にこの下落が一時的か中長期的には回復するものであれば、すぐに売らずに文字しておく、もしくは追加で買っておく判断もあるかもしれません。しかしながら、この判断は非常に難しいです。ただ一つ言えることは、日々の変動や月単位での変動の中で仮に１０％以上下落したとしてもそれは我慢して保有する気持ちの持ち方が必要になります。私も株を始めたばかりのときは毎日の変動が気になって気になって仕方がなく、日々の変動でびくびくして売買を繰り返していたことがありました。目先の変動でいちいち売買を繰り返していては、手数料も取られ、多くの場合プラスのリターンは得にくいです。とにかく長期的に保有すると決めたなら、売らない勇気も必要となります。
- 長期的な視野: 企業の価値が再び上昇するのを待つことや、配当の再投資など中長期的に持ち続けることによる複利で増やすことを目指して辛抱強く持ち続けることが大切です。改めてになります、短期的な売買の繰り返しは非常にリスクが高いです。知識や経験が浅い投資家がやると勘でしか取引ができないのでギャンブル的な投資になってしまいます。また今ではAIを使った大量デートレードも行われており、人間心理を考慮して自分が思う逆の動きで初心者の利益が取られていくケースもあります。株式というのは、企業の成長によって変動します。ただ企業の成長は１、２日では変動しません。１、２日で株価が変動するのは多くの場合、市場で起こる様々な出来事への反応やデートレードによる一過的なものです。その動きの予想は非常に難しいので、初心者には対応がとても難しいです。始めたばかりのあなたが考えることは日々の変動に惑わされることなく最低でも６カ月は保有し続けること。その６か月の中で株価がどう変動したか、中間決算の結果、その会社がどう成長するかを見直して、必要に応じて売却の判断をしていくことをお勧めします。
- 投資判断の冷静さ: がまん強さを持つことで、冷静な投資判断が可能になり、感情に基づく衝動的な決定を避けることができます。株は日々変化しているので、時には一日で５%以上下落することもあります。そうすると、普通であれば冷静にしていられない場合も多くあります。急激に下がると怖くなって、すぐに売却して損を出し、その後何事もなかったかのように株価は上昇していく、なんてことは多々あります。とにかく短期的な動きには手を出さず、前述した会社の成長性や市場領域の成長性を鑑みたうえで、中長期的に上がりそうであれば冷静に判断して保有し続けることが重要です。
成功するために必要な投資家としての忍耐の必要性
投資では、すぐに大きな成果が得られるわけではありませんが、忍耐強く取り組むことができれば、将来、着実に資産を築くことができます。とにかく投資では、忍耐と冷静な判断が必要となります。時には見ないようにするというのも一つのやり方です。私も自分が保有している株式が数日で１０～１５％くらい下落するという状況に見舞われた際、実際の残高をみるといてもたってもいられなくなってしまうので、その先一週間以上、見ないようにしていたこともあります。その後、市場の課題は好転し無事に元の金額まで戻ってきたので、あのときの急激な下落で冷静さを失い、売却していなくてよかったと思った次第です。
投資家としての成功への道：まとめ
これまでのステップを経て、投資家として成功への道が形成されます。株式投資の基礎から忍耐の重要性まで、これら全ての要素を考えることによって、冷静かつ賢く判断し、持続的に資産を増やし、将来的な資産形成につなげることができることとなります。
成功への鍵
- 基礎知識の習得: 株式投資の基本を理解し、継続的に学び続けること。
- 忍耐力の育成: 市場の変動に動じず、長期的な視野を持つこと。
- 感情コントロールの技術: 投資判断を冷静に行い、感情に左右されないようにすること。
- 日常生活への融合: 投資をライフスタイルの一部とし、持続可能な習慣を形成すること。
投資家としての成長
これらのステップを踏むことで、投資における自信と知識を深めることができます。そして、継続的な資産形成と将来へのたくわえにつながるでしょう。
